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市川泰憲(写真技術研究家、日本カメラ博物館)

  市川 泰憲(いちかわ やすのり)
1947年東京生まれ。中学・高校・大学と写真部に所属。1970年東海大学工学部光学工学科卒業。同年写真工業出版社入社、月刊「写真工業」編集長を経て、2009年より日本カメラ博物館に勤務しながら幅広い写真活動を続ける。日本写真協会会員。

■ブログ「写真にこだわる」開設しました
http://d.hatena.ne.jp/ilovephoto/

第三十七回「気になる最近の中国レンズ」
 カメラと写真映像のワールドプレミアショーと銘打った「CP+2016」が2月25日から28日の4日間にわたってパシフィコ横浜でカメラ映像機器工業会の主催で開かれました。今年はオリンピックイヤーだということで、年明け早々からニコンとキヤノンのフラッグシップ機である「D5」と「EOS-1DX Mark II」と大物が相次いで発表され、さらにペンタックス初のフルサイズ機「K-1」も発表されるなど、前人気は上々でした。また各社からの新製品もそれぞれ刺激的でしたが、会場を見て歩いてもう1つ気になったのは、中国レンズメーカーの出展とその製品のラインナップです。もともと海外のレンズメーカーとしては、カールツァイス、ライカカメラなど歴史あるドイツ企業に対し、日本のメーカーが存在したのですが、そこに韓国や中国の新興メーカーが徐々に製品を出してきたのです。このうち韓国のサムヤン(SAMYAN)は、すでに世界第3位の交換レンズメーカーであるといわれるまで伸びています。サムヤンは日本の総代理店はケンコー・トキナーが担当しているので、通常の写真ルートで購入することができますが、最近はネット通販店を調べてみると、海外で発表された中国メーカーのレンズも、そのほとんどが日本の代理店を通して、時間的な差がなく購入することができるのです。

 そして会場を歩いていて思いついたのが、それぞれの社の代表的なレンズを試写させてもらおうと考えたのです。僕はCP+2016に連日通っていましたが、最終日に事前に調べておいたマイクロフォーサーズ用に「ルミックスG1」、35mmフルサイズ用に「ニコンD700」と「ソニーα7R」のボディを持参して、各社を回ることにしました。


【写真1】中一光学のブース(写真をクリックすると大きくして見られます)

【写真2】Mitakon SPEEDMASTER 135mm F1.4(写真をクリックすると大きくして見られます)

【作例1:Mitakon SPEEDMASTER 135mm F1.4】絞り:F1.4開放、シャッタースピード:1/200秒、ISO1000(写真をクリックすると画素等倍まで拡大して見られます)

【写真3】Mitakon SPEEDMASTER 50mm F0.95(写真をクリックすると大きくして見られます)

【作例2:Mitakon SPEEDMASTER 50mm F0.95】絞り:F0.95開放、シャッタースピード:1/500秒、ISO1000(写真をクリックすると画素等倍まで拡大して見られます)

■中一光学(Shenyang Zhongyi Optical Electoronics Co.,Ltd)
 中一光学の存在を初めて知ったのは、ドイツ・ケルンで行われたフォトキナ2014でした。その時に展示されていたのはF0.95シリーズのミタコン・スピードマスター35mmと50mm、クリエーターシリーズの35mmF2、85mmF2、135mmF2.8と0.72倍のリアコンバーターや4K対応アナモフィックレンズでした。「CP+2016」の会場で中一光学を見つけたときに感じたのは、とうとう日本にもやって来たかというのが正直な印象でした。
 ブースは、僕の常駐する場所の隣でしたので、朝一番に訪問して、顔を出したとたんに“ニーハオ”といわれニーハオと返しましたが、それから先は持ち込みのカメラで写していいかというと、どうぞということで、2本のレンズを撮影させてもらい、謝謝とお礼をいって終始にこやか友好的に撮影は成功しました。【写真1】には中一光学のブースを示しました。




≪Mitakon SPEEDMASTER 135mm F1.4≫【写真2】
 焦点距離:135mm、最大口径比:F1.4、レンズ構成:5群11枚(EDガラス3枚使用)、ピント合わせ:マニュアル、最短撮影距離:1.6m、絞り羽根:11枚(クリックストップなし)、最小絞り:F16、フィルター径:105mmφ、重さ:3kg、三脚座付き、マウント:キヤノン/ニコン/ソニーFE、製造本数:100本限定、価格:2,999US$(内金500US$)、発売:2016年前半

◎写してみたら【作例1】
 撮影は、中一光学の隣にあるマウスコンピュータブースのモデルさんを撮影させてもらいました。限られた時間で、試用するわけですから、撮影は大口径のレンズの特徴を活かすために、すべて絞り開放で行いました。ピントはマニュアルですが、EVF上で拡大して左目に合わせ複数回シャッターを切りました。展示レンズそのものが、三脚に取り付けられていましたので、そのまま持参のボディと交換して撮影しました。
 <撮影データ>カメラ:ソニーα7R、絞り:F1.4開放、シャッタースピード:1/200秒、ISO1000、画像サイズ:L、画質:ExtraFine、三脚使用




≪Mitakon SPEEDMASTER 50mm F0.95≫【写真3】
 焦点距離:50mm、最大口径比:F0.95、レンズ構成:7群10枚(EDガラス3枚、LDガラス1枚使用)、最小絞り:F16、ピント合わせ:マニュアル、最短撮影距離:0.5m、絞り羽根:9枚、フィルター径:67mmφ、全長:87mm、重さ:720g、マウント:ソニーFE、価格:120,000円(税別)

◎写してみたら【作例2】
 撮影は、135mmF1.4と同様に中一光学の隣にあるマウスコンピュータブースのモデルさんを撮影させてもらいました。限られた時間で、試用するわけですから、撮影は大口径のレンズの特徴を活かすためにすべて絞り開放で行いました。ピントはマニュアルですが、EVF上で拡大して右目に合わせ、複数回シャッターを切ったうちの1枚です。
 <撮影データ>カメラ:ソニーα7R、絞り:F0.95開放、シャッタースピード:1/500秒、ISO1000、画像サイズ:L、画質:Extra Fine


















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